自分のリズムやテンポを整えることで、次のショットに集中することができます。
「プレショットルーティン」を取り入れるのも有効
ティーショットがOBになってしまったり、グリーン手前のバンカーに入れてしまったりと、ラウンド中はさまざまなミスが発生します。いいスコアで回るためには腕前を磨くことはもちろん、起きてしまったミスを引きずらないことも同じくらい大切です。
では、ミスが起きてしまったときはどのように対処すればいいのでしょうか。自身が運営するWEBサイト「プロだけが知っているゴルフ上達への道」でゴルフ知識を紹介している、レッスンプロの川端いっせい氏に話を聞きました。

「私の場合ミスした後はできるだけ時間をかけずに次のショットを打つようにしていますね。例えば、打ったボールがOBや池ポチャになった場合、罰打が加算されるためスコアにも大きく影響してしまいます」
「このようなミスをすれば悔しい気持ちになるのも無理はないですが、どれだけ気にしたところで過去は変えられません。ミスした前のショットのことをいつまでも考えていても、その後にいい結果は得られないでしょう」
川端氏は続けて、ミスした人がやってしまいがちな行動について次のように話します。
「ミスが続いたからといって投げやりにボールを打つ方も見られますが、このような行為は絶対にやめましょう。ミスが続くとスイングが雑になったり、感情のコントロールが難しくなることもあります」
「そのような状態になるのを防ぐためにも、深呼吸をしたり『プレショットルーティン』と呼ばれる繰り返し行う動作や心の準備を取り入れて、常に落ち着いてプレーできるように心がけましょう」
さらに川端氏は「ミスを引きずりやすい人には特徴がある」と言い、以下のように話を続けます。
「ミスを引きずっている人は『自分自身の腕前が理解できていない』ことが多いです。例えば、フェアウェイキープ率はプロでも70%程度で、スコア100を切れるかどうかのレベルの人にいたっては15%前後まで落ちるのです」
「そのためゴルフを始めたばかりのビギナーが『ティーショットくらいはフェアウェイに飛ぶだろう』という気持ちでいると、現実とのギャップで心が乱れてしまいミスを引きずりやすくなってしまいます」
ラウンド中の発言にもひと工夫を

また、ラウンド中にミスが続くと思わず弱音を吐いてしまうこともあるでしょう。しかし川端氏は「発する言葉によってスコアに影響することもあります」と言い、次のように話します。
「ラウンド中は言葉の使い方を工夫してみましょう。例えば『うまく打ったと思ったけどグリーンにボールが乗らなかったな』とマイナスな言葉で終わるのではなく、『思った場所に飛ばなかったけど、ラフからうまくリカバリーしてみよう』といったように前向きな言葉で終わるようにしてください。自分が望む結果を言葉にして、ショットの成功確率を高めてほしいです」
物事がうまくいっているときは誰しも気分がいいものですが、ミスした後にどのような対応を取れるかどうかは人それぞれ異なります。
ゴルフは「ミスのスポーツ」とも呼ばれ、起きてしまったミスに対してうまく向き合えるかどうかも、スキルアップのためには欠かせない要素の一つになると言えそうです。