たまに見かけるけど… “バンカー内にたまった水”が見た目以上によくない兆候なワケ 遭遇した時どうすればいい?

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たまに見かけるけど… “バンカー内にたまった水”が見た目以上によくない兆候なワケ 遭遇した時どうすればいい?

バンカーに水たまり!?コース管理の問題点とその影響

 バンカーはゴルフコースにおける重要なハザードですが、時には雨などの影響で水が溜まってしまうことがあります。特に大雨の後、バンカー全体が池のようになっている光景を目にしたことがある人もいるでしょう。しかし、こうした状況はゴルフ場の管理上、問題がないのでしょうか?ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏によると、バンカーの排水システムは本来、水が溜まらないように設計されているため、適切な管理がされていない可能性があるとのことです。

水がたまるバンカーはコースの評価を下げる?
 バンカーに水が溜まると、ゴルファーにとってプレーの支障となるだけでなく、コースの評価低下にもつながります。適切な排水が行われないと砂が湿り続け、虫の発生やカビ・コケの繁殖といった問題が生じることも。さらに、湿ったバンカーは硬くなりやすく、打ちづらさが増すため、多くのゴルファーが敬遠するポイントになるといいます。

 また、バンカーの砂には定期的な入れ替えが必要ですが、これを怠ると砕石が表面に浮き出てきてしまうこともあります。これは、砂の下に敷かれている透水シートや砕石の劣化が原因となり、プレーに影響を及ぼすだけでなく、見た目の悪さにもつながります。

ゴルフの「あるがまま」の原則から見た問題点
 ゴルフは「あるがままにプレーする」という原則を重視するスポーツですが、水が溜まったバンカーにボールが入ってしまった場合、救済措置を受けることが認められています。問題は、水たまりが常態化すると「救済」が当たり前になり、本来のゴルフの原則から外れてしまうことです。

 また、救済を受けた際にドロップできるエリアによっては、不利なライになってしまうこともあり得るため、公平性の観点からもバンカーの管理は重要視されるべきでしょう。

バンカーの砂選びにもこだわりが
 近年、多くのゴルフ場ではバンカーの砂を選ぶ際に「白竜砂」(福島県産)を使用するケースが増えています。これは、オーガスタナショナルGCを意識した白く美しい砂で、視覚的な魅力が高いものの比較的高価です。そのため、コストを抑えつつ白さも確保できる愛知県産の「瀬戸砂」や「愛知砂」を使用するゴルフ場も多くなっています。

ゴルフ場の管理者が意識すべきポイント
 バンカーに水が溜まることは、コース管理の観点からもゴルフの本質的なプレーの観点からも好ましくありません。透水シートの定期的なチェックや排水設備のメンテナンスを怠らないことが重要です。ゴルファーとしても、万が一水たまりのあるバンカーに遭遇した際の救済ルールを事前に把握しておくことで、スムーズなプレーにつなげることができるでしょう。

 適切なバンカー管理はコースの評価を左右するだけでなく、ゴルファーの快適なプレー環境にも直結します。プレーヤーにとってもゴルフ場にとっても、バンカー管理の重要性を再認識することが求められるのではないでしょうか。

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