女子ツアーは年々レベルアップし、日本のみならず世界で活躍する選手が増えています。そんな中、トッププロたちは自身のプレースタイルに最適なクラブセッティングで戦っています。クラブフィッターの吉川仁氏が「アマチュアにぜひ真似してほしい」と考える女子プロのクラブセッティングを紹介。今回は、ランキング10位タイの竹田麗央選手のギアを深掘りします。
パワーヒッター向けのセッティング
竹田選手のギアは、まさにハードヒッター向け。ドライバーはスリクソン ZX7 Mk II LSプロト（9.5度）にツアー AD UB-5Xを採用。シャフトは先が動かないハードなモデルで、ヘッドもLS系タイプ。つまり、しっかりとしたパワーがないと飛距離を出すのは難しい仕様です。ヘッドスピード45m/s以上は欲しいところですね。
また、フェードヒッターに最適なセッティングと言えます。彼女が使用するドライバーやアイアンは、いずれも「軽くて硬い」シャフト。飛距離をしっかり出せるゴルファーは、このセッティングで弾道をコントロールしやすいですが、アマチュアは手打ちにならないよう注意が必要です。
ユーティリティの選択にもこだわり
竹田選手は5Wの代わりに3U（ロフト19度）を選択。高さが出すぎず、強い中弾道の球を打つためのセッティングとなっています。背が高く、上からしっかりとヘッドを入れられる竹田選手ならではの選択と言えるでしょう。
アイアン・ウェッジの統一感
アイアンからウェッジにかけては、N.S.PRO モーダス3 ツアー120Sのシャフトを採用。このモデルは中元調子で粘りがあり、タメを作りやすい特徴があります。特に、アイアンからウェッジまで同じシャフトを使用することでスイングの統一感が増し、振り感が揃うというメリットも。アマチュアにもぜひ参考にしてほしいポイントですね。
竹田麗央プロのクラブセッティング
ドライバー：スリクソン ZX7 Mk II LSプロト（9.5度／ツアー AD UB-5X）
フェアウェイウッド：スリクソン ZX Mk II（15度／ツアー AD UB-6S）
ユーティリティ：スリクソン ZX Mk II（19・22度／ツアー AD DI-75 HYBRID S）
アイアン：スリクソン ZXi5（5I）、ZXi7（6I〜PW）／N.S.PRO モーダス3 ツアー120S
ウェッジ：クリーブランド RTX（50・54・58度）／N.S.PRO モーダス3 ツアー120S
パター：オデッセイ Ai-ONE #7S
ボール：スリクソン Z-STAR
竹田選手のクラブセッティングは、パワーのあるプレイヤー向けですが、特にアイアンのシャフト選びやフェードヒッター向けの設計はアマチュアも学ぶべきポイントが多いです。自分のスイングタイプと照らし合わせながら、参考にしてみてはいかがでしょうか？