「アドレスで右を向く＝ミスの元」は嘘!? マキロイなどPGAツアー選手がドライバーを“やや右向き”で構える理由とは？

　最近の世界のトッププロの多くが、飛球方向に対してやや右を向いて構えています。このスイングの秘密について、プロコーチの伊東大祐氏が解説します。

ドライバーのアッパー軌道

　PGAツアーでは、飛距離を最大化するためにアッパー軌道でのインパクトが主流です。ローリー・マキロイのドライバーのアタックアングル（入射角）は+5.2度にも及びます。アッパー軌道でボールを捉えることで、以下のメリットがあります：

打ち出し角が高くなる: 理想的な角度でボールが打ち出され、飛距離が伸びる。

バックスピン量が抑えられる: スピンが少なくなり、キャリーとランが伸びる。

　これにより、最適な弾道が得られ、飛距離が格段に伸びます。しかし、アッパー軌道を取り入れるには「ターゲットに対してやや右を向く」ことが重要です。

スイングダイレクションの重要性

　スイングダイレクション（Swing Dir）は、クラブが描く弧の面がターゲットラインとどのような角度を成しているかを示します。マキロイのスイングダイレクションは5.5度右を向いています。

スイングダイレクションを右に向ける理由

　ゴルフスイングのメカニズム上、ボールが体より前にあるため、スイングプレーンはターゲットラインに対して左に傾きます。最下点を過ぎた後にボールを捉えるアッパー軌道では、スイング軌道はアウトサイドインとなり、スライス回転がかかります。

　そこで、スイングダイレクションを右に向けることで、インパクト前後の軌道をアウトサイドインからインサイドインに修正し、ストレートな弾道を生み出します。

　これが世界のトッププロが実践するスイングの秘密です。あなたもこのポイントを取り入れてみてはいかがでしょうか。