クラブは振るけど、腕は振らない!? 「手の動きが小さい」ことを理解できるとゴルフは一気に上達する

　プロゴルファーの馬場咲希選手は、一昨年の全米女子アマチュア選手権で優勝し、2023年12月のプロテストに合格しました。彼女を中学1年生から指導しているのが、プロコーチの坂詰和久、通称「わきゅう」です。今回は、彼の長年の友人であるベテラン編集者Oが、坂詰コーチに「手の動きはとても小さい」というテーマでインタビューを行いました。

腕の回旋動作の重要性
　坂詰コーチによると、多くのアマチュアゴルファーは、スウィングを手を上下に動かし、腕を左右に振るものだと考えがちです。しかし、実際には手や腕の動きは非常に小さいものです。

　編集者Oも、スウィングを正面から見ると手や腕が大きく動いているように見えるため、そのように誤解されやすいと指摘します。しかし、プロゴルファーでも手や腕の動きは最小限に抑えられているのです。

スウィングの基本動作
　坂詰コーチは、スウィングの基本動作として「腕を体の正面に保ったまま体を回旋させること」と「腕を左右に回旋させること」の2つを挙げています。これにより、手や腕を大きく動かさなくても、クラブヘッドを大きく動かすことができるのです。

　例えば、体の正面にクラブを立てて持ち、手を動かさずに左腕の付け根から右に回旋させると、クラブヘッドは大きく動きます。この動きだけで、クラブヘッドは約183.44cmも動くのです。

効果的な練習方法
　坂詰コーチは、効果的な練習方法として「素振り」と「シャドースウィング」を推奨しています。まずはクラブを持たずにシャドースウィングを行い、体をスムーズに回旋させる動きを身につけます。その後、クラブを持ってスローモーションで素振りを繰り返し、正しい動きを体に覚えさせるのです。

　このような地道な練習を続けることで、スウィング中の無駄な手や腕の動きを抑え、効率的なスウィングを身につけることができます。