正午に発表された気象データによると、気温は30.8度、南南東の風速は4.0m/sと、残暑が厳しい初日となりました。朝から多くのギャラリーが集まり、選手たちに大きな声援を送りました。猛暑の影響でグリーンは軟らかく、スコアが伸びやすい状況でしたが、菅楓華選手は8バーディノーボギーの「ほぼ完璧な」プレーで単独首位に立ちました。
初日に注目されたのは、古江彩佳選手、山下美夢有選手、西村優菜選手の8時40分スタートの組です。この組はキャディも含めて全員が関西出身という珍しい組み合わせでした。多くのギャラリーを引き連れ、西村優菜選手が2番ホールで最初のバーディを奪いました。3番パー5では山下選手と古江選手がバーディを奪い、バーディ合戦になるかと思われましたが、西村選手のショットが安定しませんでした。
山下選手は前半で3つのバーディ、古江選手は2つのバーディで折り返し、10番から3連続バーディを決めた山下選手が18番でもバーディを奪い、7バーディノーボギーの65でフィニッシュ。首位に1打差の単独2位で初日を終えました。
先週の沖縄で優勝した竹田麗央選手に1打差の2位で終えた山下選手は、疲れも残っているはずですが、安定したショットとパットで危なげないゴルフを見せました。フェアウェイ右サイドを狙ったスタンスから軽いドローボールでフェアウェイを捉え、2打目でも高い弾道のドローボールでピン近くにボールを止めました。
ラウンド後の囲み会見で山下選手は「今日はパターが入ったというか、ショットでついたのは何回かありましたが、そこも入れて、長いのも入った感じです」とコメント。先週から使用しているピンのマレット型パターを引き続き使用し、今週もパットが好調な様子です。
古江選手は4バーディ1ボギーの3アンダー69で終えましたが、もうひと転がり、もう一筋で入りそうなパットが多かったようです。「もったいない3パットのボギーもあったので、もう少し伸ばせたかなと思います」とコメントし、少しパットに苦労したようです。ただ、ショットのリズム感やルーティンは安定していたので、明日以降ビッグスコアを出してくる可能性があります。
西村選手は今シーズンのLPGAツアーのCMEポイントランクで62位(9月13日現在)とシード権の心配はないものの、直近5試合では予選落ちが続いており、今回もショットに苦労しました。ドライバーを左の深いラフに曲げ、2打目でグリーンを外しボギーにしてしまうホールがいくつか見られ、3バーディ4ボギーの1オーバー72位タイと出遅れました。
ただ、ドローボールの打ち出し方向がセンターから左ラフへの曲がりとなっていたため、ボール位置の調整で修正できる可能性があります。
昨日のプロアマ大会後の練習グリーンで、古江選手はレールの上を転がし打ち出し方向を整える練習ドリルを行っていました。西村選手もボールの先に小さいゲートを作り、その間を通す練習を重ねていました。ターゲットに対して打ち出し方向がズレてしまうとラインから外れてしまうため、狙ったラインにしっかり乗せる打ち出し方向のチェックを重視しているようです。
首位でホールアウトした菅楓華選手は自己ベストを更新し、「まずはシード権の確保と上位でフィニッシュすること。明日もスコアを伸ばしていきたい」とコメント。気負わずに2日目を迎えます。ビッグスコアが出そうな展開に、明日大きく順位を上げてくる選手に注目しましょう。
