世界ランク1位になるほどの実力を持っている彼女のパッティングは本当に独特でした。
かつて「どこからでも入れてくる」と評されたパッティングを武器に世界ランク1位にも立った宮里藍。コーチとして幼少期から引退するまで指導し続けた父・優氏に「パットに型なし」について聞いてみた。
狙った通りに真っすぐ打つためには、アドレスも真っすぐにする必要があります。よくアマチュアの皆さんはスタンスの向きを気にされますが、実はそれほど重要ではありません。実際にプロの中でも「ラインが見やすいから」とオープンに立つ選手もいれば、「体が左に流れないように」とクローズに立って壁を作る選手もいます。
どんなスタンスをするにせよ、目標ラインと必ず並行にしなければならない3カ所があります。
まず一つ目は『両肩』。出球に最も影響を及ぼすのは、実はスタンスの向きではなく、両肩を結んだラインです。ここさえきちんとセットしてあれば、スタンスの向きはある程度アバウトでも大丈夫。
二つ目は『両ヒジ』。通常のショットでは右ヒジをわずかに体側に引き寄せて構えるので、飛球戦後方から見れば左ヒジの方が高く見えますが、パットでは左右のヒジの高さを揃えましょう。
最後に三つ目は『目線』。普段自分は真っすぐにしているつもりでも、案外頭は傾いているものなんです。何かの記念撮影のときに『頭を真っすぐに』なんてカメラマンに言われた経験がある人もいるでしょう。
「パットに型なし」は、この3つが守れてこそ。正しくもあり、言い過ぎなところもありますね。
◾️宮里 優
29歳でゴルフをはじめ、独学でゴルフ理論を構築。36歳の時に男子プロトーナメントの大京オープンにアマチュアとして出場。その後、ティーチングプロの道を歩む。子供たちと一緒に楽しみたいとやらせたゴルフだが、結果的に聖志・優作・藍の3人共プロゴルファーの道を選んだ。
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