『アマチュアのドライバー選び、飛ばしたいならもっとも気にすべきデータは“打ち出し角”だった！【飛ぶクラブ選びの新基準・前編】』

　ドライバーの飛距離には「飛びの三要素」と呼ばれる3つの要素が大きく関わっています。これらの要素は、ボール初速、打ち出し角、スピン量です。ただし、これらの要素がすべて高いだけでなく、バランスが重要です。以下にそれぞれの要素について詳しく説明します。

１．ボール初速：ボールの速度が速いほど飛距離が伸びます。ボール初速はヘッドスピード（HS）だけでなく、ロフト角やミート率なども影響します。ロフトが立っていると初速は上がり、寝ていると初速は低くなります。

２．スピン量：スピン量は打ち出し角によって適正値があります。ロフトが多めならスピン量も多く、少なめならスピン量は少ないのが基本です。アマチュアは打ち出し角よりもスピン量を気にしすぎる傾向があります。

３．打ち出し角：打ち出し角はロフトが多いほど高くなり、少ないほど低くなります。適正な打ち出し角は高打ち出しではスピン量が少なめ、低打ち出しではスピン量が多めが基本です。この打ち出し角が大きなカギとなります。

　ボール初速が速い人は、打ち出し角とスピン量のバランスで飛距離が変わります。しかし、ボール初速が遅い場合はこの定説が崩れます。平均ボール初速60m/s未満の場合、スピン量の影響が減り、打ち出し角によって飛距離が大きく変わることがわかっています。

　アマチュアのミート率が1.3〜1.4と言われていますが、HS40m/sで考えてみましょう。ミート率1.3ならボール初速は52m/s、ミート率1.4なら56m/sになります。ミート率の上限1.5（真芯）でやっとボール初速60m/sになります。つまり、HS40m/s前後であれば確実にボール初速は60m/s未満になるでしょう。