
https://news.yahoo.co.jp/articles/24aee5371a07a5d4ea1ab3224d8fbf253991ca09
日本サッカーが発展を続ける理由は“草の根”にあり?
トーマス・デンが感嘆…母国なら「まったくいない」
来日後に実感、“日本サッカー”強さの根源【インタビュー】💬「子どもの頃から工夫が施された練習を続けている」
【取材・文|FOOTBALL ZONE編集部・山内亮治】#トーマス・デン #albirex https://t.co/EB0HdWL5YD
— FOOTBALL ZONE (@zonewebofficial) November 11, 2024
アジアでしのぎを削るライバルのプロリーグ参戦へ、決断の背景にあったのはビクトリー在籍中にAFCチャンピオンズリーグでJリーグ勢から受けた刺激だった。川崎フロンターレやサンフレッチェ広島との対戦を通じ、日本人選手が持つ足もとの技術に舌を巻いたと同時に「俊敏性や力強さも感じた」と語る。
それゆえに、「日本で若い逸材が次々と現れ、欧州の5大リーグへ移籍する状況」にも納得を示すデン。日本サッカー界の現状について「壊れていない物を直すな」と英語の諺(ことわざ)で表現し、ライバルの目から見ても然るべき方向に進んでいると強調する。
そんなアジアのサッカー大国となった日本の強さの秘訣は――。デンが着目し、インスピレーションを受けたのは少年少女だった。“草の根”レベルのサッカーに抱いた印象をこう語る。
「子どもたちのトレーニングメニューがとても洗練され、考え抜かれたものになっています。だから思いました、これが理由で日本の選手たちはボール扱いが上手いのだと。子どもの頃から工夫が施された練習を続けているために、今の日本代表選手たちが育ってきたのだと理解できます」
また、驚きは練習内容だけにあらず。日本人の国民性とも考えられる子どもたちの姿勢も、母国の状況とは大きく異なっていたという。
「日本に来て特に驚いたのが、全体のトレーニングが終わってからもシュートやパスの自主練習に励む子どもが実に多いこと。オーストラリアなら、数人もしくはまったくいないかのどちらかです。物事に対し自分なりに考え取り組む姿勢には感銘を受けています」
こうした驚きや感銘を受けた影響もあってか、現役引退後は「(オーストラリアの)現役選手に対してというよりも、子どもたちの力になりたい」とプランを思い描く。
プロデビュー直後の2016-17シーズン、デンはオランダの名門PSVアイントホーフェンのリザーブチーム、ヨングPSVで期限付き移籍を経験し、そこで同国が誇る伝説的ストライカーのルート・ファン・ニステルローイ氏から指導を受けた。選手として多様な経験を培ってきたからこそ、「日本だけではなく、ここまでプレーしたすべての国での得たものを母国に還元できればという思い」で豪サッカー界への貢献を夢見る。