マラソンやロング走で頼りになる補給食として、Maurten(モルテン)のドリンクミックスは高い人気を集めている。ハイドロゲル技術で胃にやさしく、高濃度の炭水化物をスムーズに吸収できる点が支持される理由だ。しかし一方で、「高価なのにダマになってしまい、うまく溶けない」「作り方を間違えて捨てるはめになった」という声もよく聞かれる。本記事では、Maurtenドリンクミックスを無駄なく使い切るための正しい作り方を、水温や混ぜる順序、容器の選び方まで詳しく解説する。
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Maurtenドリンクミックスとは
Maurtenのドリンクミックスは、水に溶かして飲む粉末タイプの補給食である。主な製品は「Drink Mix 160」と「Drink Mix 320」の2種類で、数字は1袋あたりのカロリー(kcal)を示している。公式ページで確認できる価格は、Drink Mix 160が770円、Drink Mix 320が1,000円(いずれも税込、1袋あたり)。カフェイン入りの「Drink Mix 320 Caf 100」も1,200円で展開されている。内容量はDrink Mix 160で40gの炭水化物、Drink Mix 320で80gの炭水化物を含み、レースやトレーニングの強度・時間に応じて使い分ける設計だ。
これらのドリンクミックスは、Maurten独自のハイドロゲル技術によって胃の中でゲル状に変わり、吸収を穏やかにする。人工甘味料や保存料は不使用で、原材料は6~7種類とシンプル。プロアスリートから市民ランナーまで、消化トラブルを避けながら効率的にエネルギーを補給したい場面で選ばれている。
なぜダマになるのか?失敗の原因を整理する
Maurtenドリンクミックスがダマになる原因は、大きく分けて以下の3つに集約される。
水温が低すぎる
冷水を使うと粉末が溶け残りやすく、細かい粒が固まってダマを形成する。特に冬場や冷蔵庫で冷やした水を使う場合に起こりやすい失敗だ。
粉末を一気に入れてしまう
一度に全量をボトルに投入すると、粉末が水と触れる表面積が限られ、外側だけが溶けて内側が固まりになる。これは多くの補給食パウダーに共通するが、Maurtenは粒子が細かいため、余計に固まりやすい印象がある。
シェイクが不十分
単にボトルを振るだけでは、底に粉が溜まってしまいがちだ。また、シェイカーに使うボトルの形状や容量も、混ざりやすさに影響する。
完璧に溶かすための基本手順
Maurtenドリンクミックスをダマなく作るには、次の手順を守ることが推奨される。水温や順序を少し変えるだけで、仕上がりは大きく変わる。
1. ぬるま湯を用意する
公式ページや取扱説明書で水温の指定は明記されていないが、多くのユーザー体験からは「20~30℃程度のぬるま湯」が最も溶けやすいとされている。冷たすぎず熱すぎない温度帯を目安にするとよい。沸騰したお湯はハイドロゲルの性質を壊す可能性があるため避ける。
2. 水を先に入れる
ボトルに規定量の水を先に入れてから、粉末を加える。この順序を守るだけで、底に粉が張り付くのを防げる。Drink Mix 160の場合は500ml、Drink Mix 320の場合は500mlの水が目安とされるが、製品パッケージの指示を確認してほしい。
3. 粉末は少しずつ加える
一度に全量を投入せず、数回に分けて加えるとダマになりにくい。具体的には、半分程度を入れて軽く混ぜ、残りを加えて再度混ぜる方法が効果的だ。
4. しっかりシェイクする
蓋を閉めたら、上下に激しく振るだけでなく、ボトルを横に回すように振ると、隅々まで水流が行き渡る。最低でも30秒はシェイクを続けることが望ましい。シェイク後、数分置いてから再度軽く振ると、より滑らかになる。
容器別の作り方と選び方
使用するボトルやシェイカーによっても溶けやすさは変わる。ここでは代表的な容器タイプ別に、最適な作り方と注意点をまとめる。
Maurten純正ボトルを使う場合
Maurtenからは500mlと750mlの専用ボトルが販売されている。価格はそれぞれ1,000円、1,500円(公式価格)。このボトルは口径が広く、粉末を入れやすい設計だ。また、内側に突起がないため洗浄もしやすく、ダマができた場合も取り除きやすい。純正ボトルを使う場合は、先に水を入れ、粉末を少しずつ加えながらキャップを閉めてよく振る。目盛りが付いているので、水量の調整も簡単だ。
一般的なスポーツボトルを使う場合
サイクリング用やランニング用のスクイズボトルでも代用できる。ただし、口径が狭いボトルだと粉末がこぼれやすく、ダマが詰まりやすい。漏斗を使うか、あらかじめ別の容器で溶かしてから移し替える方法も検討するとよい。また、ボトルの素材によっては匂いが残ることもあるため、使用後はすぐに洗浄したい。
シェイカー(プロテインシェイカー)を使う場合
プロテイン用のシェイカーには、メッシュやブレンダーボールが内蔵されているものがある。これを使うと、より短時間で均一に混ざる。ただし、Maurtenドリンクミックスは泡立ちやすいため、シェイク後はしばらく静置して泡が落ち着くのを待つ必要がある。泡が気になる場合は、ブレンダーボールを取り除いて手動で振る方法も試してみてほしい。
作り置きする場合の注意点
レース前日に作り置きしたいケースもあるだろう。Maurtenドリンクミックスは溶かした後、冷蔵庫で保存すれば24時間程度は品質が保たれるとされているが、公式な保存期間の明記は確認できていない。時間が経つとゲル化が進み、とろみが強くなることがある。作り置きする場合は、飲む前にもう一度軽くシェイクし、異臭や分離がないか確認してから使用するのが安全だ。
溶け残りやダマができたときの対処法
万が一ダマができてしまっても、すぐに捨てる必要はない。以下の方法でリカバリーできる場合がある。
ボトルをよく振り直す:キャップをしっかり閉めて、さらに30秒以上強くシェイクする。
スプーンや箸でつぶす:口径の広いボトルなら、清潔なスプーンや箸でダマを直接つぶせる。
少量のぬるま湯を足す:水分を少し足して振ると、ダマがほぐれやすくなる。
茶こしでこす:どうしても溶けない粒が残る場合は、茶こしでこしてから飲む手もある。
ただし、ダマが大きすぎる場合や、味やにおいに違和感がある場合は、安全のために廃棄することも検討してほしい。
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実践でよくある失敗とその回避策
実際にマラソンやトレーニングで使用する際、作り方以外の要因で失敗することも少なくない。ここではよくあるケースと、その対策を紹介する。
レース当日に作る時間がない
スタート前に慌てて作ると、ダマができやすくなる。前日の夜に作って冷蔵庫で冷やしておき、当日持参する方法が現実的だ。ただし、前述の通り保存状態には注意が必要。保冷バッグに入れて持ち運ぶと品質が保ちやすい。
携行中にダマが再形成される
一度きれいに溶けても、時間が経つと細かい粒子が集まってダマのように感じることがある。これはハイドロゲルの性質上、ある程度避けられない現象だ。飲む直前にボトルを振る習慣をつけると良い。
味に飽きて飲み切れない
Maurtenドリンクミックスは無味に近いが、甘さやとろみが気になるランナーもいる。特にDrink Mix 320は濃度が高く、後半に飲むのがつらくなることもある。そんな時は、水で薄めるか、ジェルタイプのMaurten Gel 100やGel 160と併用して味の変化をつける方法がある。カフェイン入りのDrink Mix 320 Caf 100は、わずかに苦味が加わり、気分転換になるという声もある。
ボトル内で固まって出てこない
スクイズボトルのノズル部分にゲルが詰まり、飲めなくなるトラブルも報告されている。これを防ぐには、飲む前にボトルを逆さにして軽く振り、ノズル周辺の液を循環させるとよい。また、ノズルを取り外して洗浄できるボトルを選ぶことも重要だ。
向いている人・向いていない人
Maurtenドリンクミックスは万能ではない。以下のようなランナーには特に適しているが、一方で合わないケースもある。
向いている人
胃腸が弱く、従来のジェルやスポーツドリンクで腹痛を起こしやすい人
フルマラソンでサブ3.5やサブ3を狙い、高強度でも補給を続けたい人
トレーニング中のエネルギー切れを防ぎ、後半のパフォーマンスを維持したい人
人工的な味や添加物を避けたい人
向いていない人
コストを抑えたい人(1回あたり770~1,200円と、一般的なスポーツドリンクより高価)
甘みや風味のある補給食を好む人
水を多く携行できないトレイルランニングなどでは重量が負担になる場合がある
ダマになるストレスを許容できない人(ただし本記事の手順でかなり改善できる)
購入前に確認すべきポイント
Maurtenドリンクミックスを初めて購入する際は、以下の点をチェックしておくと失敗が少ない。
自分のレース距離と必要な炭水化物量:Drink Mix 160は短めのレースやトレーニングに、Drink Mix 320はフルマラソンやウルトラに適する。
カフェインの要否:カフェイン入りは集中力向上が期待できるが、胃腸への刺激を感じる人もいるため、事前に練習で試すこと。
専用ボトルの必要性:手持ちのボトルで問題なければ不要だが、純正ボトルは作りやすさで優位性がある。
取扱店舗:Maurten公式オンラインショップ(maurten.jp)のほか、CYCLISMなどの正規販売店で購入可能。Amazonでも取り扱いがあるが、価格や在庫状況は変動するため、購入時に確認が必要。
他のMaurten製品との比較
Maurtenにはドリンクミックス以外にも、ジェルタイプのGel 100、Gel 160、固形タイプのSolid 160などがある。それぞれの特徴を理解して、目的に合わせて使い分けることが望ましい。
| 製品名 | 形状 | 炭水化物量 | カフェイン | 価格(1個/袋) | 主な用途 |
|——–|——|————|————|—————-|———-|
| Drink Mix 160 | 粉末 | 40g | なし | 770円 | 短距離レース、トレーニング |
| Drink Mix 320 | 粉末 | 80g | なし | 1,000円 | フルマラソン、高強度トレーニング |
| Drink Mix 320 Caf 100 | 粉末 | 80g | 100mg | 1,200円 | レース後半、集中力が必要な場面 |
| Gel 100 | ジェル | 25g | なし | 920円 | 携行性重視、短時間補給 |
| Gel 160 | ジェル | 40g | なし | 1,200円 | 高炭水化物補給、ジェル派 |
| Solid 160 | 固形バー | 40g | なし | 要確認 | 固形物を好む場合、携行食 |
価格は公式ページ(2026年6月時点)の情報であり、変動の可能性がある。特にSolid 160の単品価格は今回の調査では確認できなかったため、購入前に公式サイトで確認してほしい。
よくある質問
Q. 水温は何度がベスト?
A. 公式に指定はないが、20~30℃のぬるま湯が最も溶けやすいとされる。冷たすぎるとダマになり、熱すぎるとハイドロゲルが壊れる可能性があるため注意。
Q. シェイクしてもダマが残る場合の対処法は?
A. 粉末を少しずつ加える、ぬるま湯を使う、ボトルを横回転させるなど、本記事で紹介した手順を再確認してほしい。それでも残る場合は茶こしでこす方法もある。
Q. 一度溶かしたドリンクミックスはどれくらい持つ?
A. 冷蔵保存で24時間程度は品質が保たれると言われるが、公式な保存期間の記載は確認できていない。時間経過でゲル化が進むため、作ったその日のうちに飲み切るのが無難だ。
Q. 他のスポーツドリンクと混ぜても大丈夫?
A. Maurtenドリンクミックスは単体で使用することを前提に設計されている。他の飲料と混ぜるとハイドロゲルの形成が妨げられ、吸収速度や胃への負担が変わる可能性があるため、混ぜないほうがよい。
Q. カフェイン入りとノンカフェイン、どちらを選ぶべき?
A. カフェインに敏感な人や、夕方以降のトレーニングではノンカフェインが無難。レース後半の集中力維持や、眠気を感じやすい早朝レースではカフェイン入りが効果的な場合がある。必ず練習で試してから本番に臨むこと。
Q. 専用ボトルは必須?
A. 必須ではないが、口径の広さや目盛りの見やすさで作りやすさに差が出る。手持ちのボトルで問題なく作れるなら、購入は急がなくてもよい。
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まとめ
Maurtenドリンクミックスは、正しい手順を踏めばダマを大幅に減らし、快適に補給できる。水温はぬるま湯、粉末は少しずつ加える、シェイクは丁寧に――この3点を守るだけでも失敗の確率はぐっと下がる。高価な製品だからこそ、無駄にせず、レースやトレーニングで最大限のパフォーマンスを引き出すために、今回紹介した作り方をぜひ試してみてほしい。もし胃腸の不調や痛みが続く場合は、使用を中止し、医師やスポーツ栄養の専門家に相談することをおすすめする。
