若手記者コラム 「プロを目指すとは思っていなかった…」 〝黄金世代〟のルーキー中地萌 歩んできた異色の経歴とは

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若手記者コラム 「プロを目指すとは思っていなかった…」 〝黄金世代〟のルーキー中地萌 歩んできた異色の経歴とは

異色のキャリアを経てプロゴルファーへ—中地萌の挑戦

 人生の予測不能さを体現するかのように、わずか3.7%という狭き門の女子ゴルフプロテストを5度目の挑戦で突破した中地萌。同志社大学入学時には、プロゴルファーを目指すなど考えもしなかったという彼女。その歩みは、他のプロ選手とは一線を画しています。

 中学から高校まではゴルフを完全に離れ、バスケットボール部で団体競技の楽しさを追求。ゴルフに再び戻ったのは大学入学後の偶然のきっかけからでした。「軽い気持ちで始めた」というゴルフでしたが、彼女の成長は他の部員と比べて目覚ましく、幼少期に培った技術と感覚が息を吹き返します。

 大学3年生になると、就職活動に迫られる中、「ゴルフを選ぶ」という大きな決断を下しました。この背中を押したのは、男子ツアー7勝の実績を誇るゴルフ部コーチ、水巻善典氏の励ましでした。その後、中地は研修生として地道な練習とゴルフ場での仕事を4年間続け、6年間のブランクというハンデを乗り越えました。

 そして迎えた昨年のプロテスト最終日。彼女は見事に67をマークし、劇的な逆転合格を果たします。「これで受からなければ辞めようと思っていた」という彼女にとって、合格はまさに解放感そのものでした。

 渋野日向子や小祝さくららと同じ「黄金世代」として注目される中地は、少し遠回りしながらもプロの世界にたどり着きました。新しいステージでの活躍が期待される彼女が、女子ゴルフ界にどのような足跡を残していくのか、目が離せません。

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