Saucony Ride 17の公称重量はメンズ282g(27.0cm相当)、ウィメンズ238g。デイリートレーナーとしては平均的だが、カーボンプレート入りのレースシューズやテンポアップ用モデルと比べると重く感じるのも事実だ。しかし、ミッドソールには反発性に優れたPWRRUN+フォームを搭載しており、単純な重量以上に推進力が得られるため、マラソン練習のペース走や変化走の範囲であれば十分に対応できる。重さだけを理由に除外するのはもったいない一足だ。
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まずは数字で確認:Ride 17の重量とスペック
公称重量とスタックハイト
Saucony Ride 17のスペックは、公式販売ページやレビューサイトで確認できる。メンズ27.0cmで282g(Runshoeでは281g、RunRepeatでは288gと若干のばらつきあり)、ウィメンズ238g。ヒールスタックハイトは35mm、フォアフット27mmでドロップは8mm。この数値は、同じデイリートレーナーのBrooks Ghost 15(266g)やNew Balance Fresh Foam X 880v14(283g)と近く、特別に重いわけではない。
デイリートレーナーとしての重量バランス
Ride 17の重量は、クッション性と耐久性を両立するために必要な質量といえる。アウトソールには深い溝とフォーム露出部を戦略的に配置し、軽量化と耐久性を両立している。PWRRUN+フォームはTPUベースで、EVAよりも密度が高い分、反発力と耐久性に優れるが、重量増につながる側面もある。
スピード練習で「重い」と感じるのはどんな時か
インターバルやレペティションでの印象
400m×10本のような高強度インターバルでは、接地から蹴り出しまでの切り返しに軽快さを求めるランナーが多い。Ride 17は8mmドロップと35mmのスタック高により、安定性は高いが、薄底シューズのようなダイレクトな地面感覚は少ない。このため、トラックでのスピード練習では「やや鈍重」と感じるケースがある。
普段のペース走やビルドアップ走では問題になりにくい
一方、キロ4分30秒~5分30秒程度のペース走や、徐々にペースを上げるビルドアップ走では、Ride 17の反発性が活きる。PWRRUN+はエネルギーリターンに優れ、ミッドソールの厚みが衝撃を吸収しつつも、沈み込みすぎずに前に進む感覚がある。海外レビューでも「bouncier feel」と表現されており、単なる重さ以上の走り心地が評価されている。
重さと反発のバランス:PWRRUN+がもたらす走りの質
PWRRUN+フォームの特徴
PWRRUN+はTPU(熱可塑性ポリウレタン)ベースのフォームで、従来のEVAより反発弾性が高い。さらに、低温環境でも硬化しにくいため、冬場の練習でも安定したクッション性と反発力を維持する。この素材特性により、282gという重量を感じさせない「弾むような走り」が可能になっている。
実際の走行感に関する海外レビューの声
RunRepeatのレビューでは「優れた耐久性と様々な距離でのパフォーマンス」が評価され、Runners World UKでも「日常のワークホースとして頼りになる」とされている。重量に関するネガティブな意見は少なく、むしろクッション性と反発性のバランスが高く評価されている。ただし、通気性の低さを指摘する声もあり、暑い季節のスピード練習では靴内の蒸れに注意が必要だ。
スピード練習に使う場合のシューズ選び判断基準
自分の練習メニューと目標タイムで考える
Ride 17をスピード練習に使うかどうかは、練習内容と目標タイム次第だ。以下の表で、練習種別ごとの適性を整理した。
| 練習種別 | 目標ペース目安 | Ride 17の適性 | 備考 |
|———-|—————-|—————-|——|
| ジョグ・LSD | キロ6分~7分 | ◎ 最適 | クッション性と安定性が活きる |
| ペース走 | キロ4分30秒~5分30秒 | ○ 十分使える | 反発性でリズムを刻みやすい |
| ビルドアップ走 | キロ5分→4分 | ○ 十分使える | 加速時の反応も良好 |
| インターバル(1000m) | キロ3分30秒~4分 | △ やや重い | 軽量モデルより切り返しで劣る |
| レペティション(400m) | キロ3分~3分30秒 | × 不向き | 軽量スピードモデル推奨 |
| レース本番(ハーフ・フル) | キロ4分~5分 | △ 選択肢の一つ | カーボンシューズと比較検討を |
シューズローテーションでの位置づけ
Ride 17は、普段のジョグやロング走をメインに据えつつ、週1回程度のペース走や軽めのスピード刺激入れに使うのが現実的な運用だ。本格的なインターバルやレースペースでのスピード練習には、Endorphin Speed 4やKinvara 14といった軽量モデルを併用すると、練習効果が高まる。
重さをカバーするフィット感と安定性
エンジニアードメッシュアッパーのホールド性
Ride 17のアッパーはエンジニアードメッシュを採用し、足当たりが良く、中足部のロックダウン性が向上している。これにより、シューズ内部で足が滑りにくく、スピードを上げた際の安定感に貢献する。幅広の足にも対応するゆとりのある設計で、長時間のランニングでもストレスが少ない。
安定性がスピード練習に与えるメリット
Ride 17はニュートラルランナー向けだが、スタックハイトの割に安定性が高い。これは、ミッドソールの形状とアウトソールの設計によるもので、ペースが上がってフォームが乱れそうな場面でも、足元をしっかり支える。特に、疲れてきた後半のスピード練習で、この安定性がケガのリスクを下げる効果が期待できる。
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買う前に確認すべきポイント
サイズ感とワイズ
Ride 17は、多くのレビューで「true to size(普段のサイズで適合)」とされている。ただし、幅広の足にも対応するとされるが、公式にワイズ展開(2E、4Eなど)が明記されているわけではない。購入前に試着が難しい場合は、販売店のサイズガイドを確認し、必要に応じてハーフサイズアップを検討すると良い。
通気性と季節ごとの使い分け
RunRepeatのレビューで指摘されているように、Ride 17は通気性が高いとはいえない。夏場のスピード練習では靴内の温度が上がりやすく、不快感やマメの原因になる可能性がある。暑い時期は薄手のソックスを選んだり、通気性に優れた別モデルを併用するのも一案だ。
耐久性と買い替え時期の目安
アウトソールのラバーは耐久性が高く、PWRRUN+フォームもヘタリにくいため、一般的なデイリートレーナーより長く使える傾向がある。ただし、走行距離が500kmを超えたあたりから、クッション性の低下を感じ始めるランナーもいる。スピード練習で違和感が出始めたら、買い替えを検討するサインだ。
重さがどうしても気になる場合の代替モデル
Saucony内での軽量スピードモデル
同じSauconyブランドで、より軽量なスピード練習向けモデルとしては、以下の選択肢がある。
| モデル名 | 公称重量(メンズ) | 特徴 |
|———-|——————-|——|
| Endorphin Speed 4 | 約230g(要確認) | ナイロンプレート搭載、テンポアップに最適 |
| Kinvara 14 | 約200g(要確認) | 軽量・薄底、フォアフット走法向け |
| Sinister | 約180g(要確認) | レース用、超軽量 |
上記の重量は公称値が確認できた範囲の参考値であり、最新の正確な数値は購入前に公式ページで確認してほしい。
他ブランドの選択肢
スピード練習に特化した軽量モデルを他ブランドで探す場合、以下のようなシューズが比較対象になる。
| モデル名 | 公称重量(メンズ) | 特徴 |
|———-|——————-|——|
| ASICS Magic Speed 3 | 約230g(要確認) | カーボンプレート入り、反発性高い |
| New Balance FuelCell Rebel v4 | 約210g(要確認) | 軽量で反発性良好、ペース走向け |
| HOKA Mach 6 | 約230g(要確認) | 軽量かつクッション性あり |
これらの重量も公式確認が必要だが、Ride 17より50g以上軽いモデルが多く、インターバルやレースペース練習でのストレスは少ない。
よくある質問
Ride 17はフルマラソン本番で使えますか?
使えないことはないが、カーボンプレート入りのレースシューズと比べると推進力や軽量性で劣る。サブ4からサブ3.5を目指すランナーであれば選択肢に入るが、タイムを狙うなら専用レースシューズの方が有利だ。
重いと膝や足首に負担はかかりませんか?
重量よりも、クッション性やドロップ、フォームとの相性の方が影響が大きい。Ride 17はクッション性が高く、8mmドロップで多くのランナーに合いやすい。ただし、痛みが出る場合は使用を中止し、専門店や医療専門家に相談するのが安全だ。
スピード練習で使う場合、サイズはどう選ぶ?
普段のランニングシューズと同じサイズで問題ないケースが多いが、スピード練習では足が前に滑りやすい。試着時に、かかとをしっかり固定した状態で、つま先に1cm程度の余裕があるかを確認すると良い。
Ride 17とEndorphin Speed 4、どちらを買うべき?
スピード練習の比率が高いならEndorphin Speed 4、普段のジョグからペース走まで幅広く使いたいならRide 17が向いている。両方揃えてローテーションするのが理想だが、予算に応じて選択しよう。
暑い季節のスピード練習でも使えますか?
通気性が高くないため、真夏の長時間練習では蒸れや熱感が気になる可能性がある。早朝や夜間の涼しい時間帯に使う、または通気性の高いシューズと併用するなどの工夫が必要だ。
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まとめ:Ride 17は「重さ」より「バランス」で選ぶシューズ
Saucony Ride 17は、確かに軽量スピードモデルと比べれば重い。しかし、その重量はクッション性、反発性、耐久性というデイリートレーナーに求められる要素とトレードオフの関係にある。スピード練習のうち、ペース走やビルドアップ走であれば十分に役割を果たし、むしろ安定性と反発性のバランスが練習の質を支えてくれる。一方で、本格的なインターバルやレースペースでのスピード練習には、より軽量なモデルを検討するのが賢明だ。自分の練習メニューと目標を見極め、シューズローテーションの一部としてRide 17を活用することで、重さの不安は解消できるはずだ。
