アメリカのゴルフトーナメントは水不足が深刻!? コースに散水する水が足りない

　昨年末に行われた「Crypto.com ショーダウン」では、スコッティ・シェフラーとローリー・マキロイがLIVのブライソン・デシャンボー、ブルックス・ケプカ組と対戦しましたが、USGAが気にしていたのは試合結果よりもコースコンディションでした。雨が降らず、コースに散水する水が不足していたのです。

異常な乾燥とその影響
　ワシントンポスト紙によると、ネバダ、アリゾナ、南西カリフォルニアでは異常な乾燥が続いており、6、7月の雨期が極端に短くなっています。夏の暑さで地中の水分が完全に蒸発してしまい、ゴルフコースのメンテナンスに大きな影響を与えています。

経済力のあるゴルフ場と一般的なコースの違い
　シャドークリークGCのような経済力のあるゴルフ場は、地下水路や下水のリサイクル施設を造ることができますが、一般的なコースでは問題がさらに深刻です。アメリカ環境保護庁によると、アメリカ全土で異常な乾燥が加速しており、平均気温の上昇で地中の水分の蒸発が増えています。

乾燥に強い芝の開発と地球温暖化
　USGAでは乾燥に強い芝の開発に取り組んでいますが、地球温暖化を止めない限り後戻りはできません。アメリカ海洋大気庁は、2025年もラニーニャ現象が続き、降水量が著しく減る傾向にあると予測しています。