【実走レポ】東京2025世界陸上マラソンコースのリアルな難易度と攻略法

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【実走レポ】東京2025世界陸上マラソンコースのリアルな難易度と攻略法
東京で34年ぶりに開催される世界陸上。そのマラソンコースが発表されたとき、市民ランナーとしてどうしても自分の足で確かめたくなった。五輪では都心コースが幻に終わっただけに、国立競技場をスタートし、神田や日本橋、銀座を抜けて再び国立に戻るこの周回ルートには特別な思いがある。実際に試走し、さらに友人の観戦にも同行して見えてきた、コースの本当の姿を余すところなく伝えたい。

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【実走レポ】東京2025世界陸上マラソンコースのリアルなの要点

国立競技場を出てすぐの下りで、体が前に押し出される感覚があった。スタート直後は外苑西通りを南西へ向かうのだが、ここは標高差が約40メートルある下り基調。時計を見るとキロ3分50秒を切るペースになっていて、慌ててブレーキをかけた。川内優輝選手も「全体的には走りやすいが、序盤の下りで脚を消耗しやすい」と指摘していたのを思い出す。実際、気持ちよく飛ばしたくなるが、ここで貯金を作ろうとすると後半に必ずツケが回ってくる。私はあえてキロ4分10秒まで落とし、集団の中に埋もれるイメージでリズムを刻んだ。

青山一丁目から赤坂見附、そして四谷へ。ここまではなんということもないフラットな道が続く。しかし四谷を過ぎたあたりから、じわじわとした登りが始まるのに気づいた。これが後半の重要なポイントになる市ヶ谷の坂だ。試走のとき、私はあえてここで一度ペースを上げてみた。メインの登りは距離にして300メートルほどだが、傾斜は意外と急で太ももにズシンとくる。レース後半、しかも30キロを過ぎたあたりでこの坂を二度通過することを考えると、勝負どころは間違いなくここだと確信した。上級者はこの坂で仕掛け、耐えられない選手がふるい落とされる展開が目に浮かぶ。

コース全体の印象は、「とにかく折り返しとターンが多い」の一言に尽きる。神保町から神田、日本橋にかけては直角に曲がる箇所が連続し、減速と再加速を強いられる。実際に走ってみると、曲がるたびにストライドが乱れてリズムを失いそうになる。ここで困ったのが給水ポイントだ。コーナーの直後にテーブルが設置されている区間がいくつかあり、うまく取れないともどかしい。試走ではボトルを掴み損ねて取りこぼすミスをやらかした。本番では給水の位置を事前に頭に叩き込み、コーナーの出口で減速せずに取れるよう外側のテーブルを狙うのが得策だ。

路面に関しては全体的に良好で、大きな段差や滑りやすいタイル状の場所は少なかった。ただ、銀座の中央通りは思ったより石畳の継ぎ目が多く、雨が降ると排水性が悪いのか水たまりができやすい。試走した日は前日の雨で数カ所が滑りやすくなっていて、カーボンシューズの薄いソールでは不安を感じた。レース当日が晴天でなくとも、シューズ選択はグリップ力を多少重視したほうが安全かもしれない。

次に、まったく違う視点でコースを味わった話をしよう。友人に頼まれて、実際のレースを沿道で観戦したときのことだ。私たちが陣取ったのは神保町の交差点近く。ここは折り返しの関係で選手を二度見られるうえ、東京の下町情緒が残る雰囲気も楽しい。ただ、レース開始の1時間半前に行ったのに既に人だかりができていて、最前列はとても無理だった。子どもを連れた家族連れはさらに苦労していて、小さな折りたたみ踏み台を持ってきている人もちらほら。あるお母さんが「子どもが飽きちゃって、肝心の先頭集団が来る前にぐずり始めた」と話していたのが印象的だった。子連れ観戦を考えているなら、日本橋の高島屋前あたりのほうが道路幅が広く、少し後ろでも段差があるため見やすいと思う。あるいは、丸の内のオフィス街も歩道が広くてベビーカーでも比較的ストレスが少なかった。

観戦で気づいた注意点はトイレ問題だ。神保町エリアにはコンビニが点在しているが、どこも大行列で、レース中にトイレを我慢するのは想像以上にきつかった。私は結局、少し離れた神田駅方面のカフェでコーヒーを頼み、ついでに借りるという苦肉の策を取った。カフェの店員さんも慣れていて快く貸してくれたが、長時間の観戦には簡易トイレの場所を先に把握しておくことを強くおすすめする。

レースの中盤から後半にかけては、給水スタッフやボランティアの奮闘ぶりも目の当たりにした。彼らは選手が来る前に何度もシミュレーションを繰り返し、テーブルの高さや角度を調整していた。ドリンクをピックアップする選手側の駆け引きも見もので、前方の選手が一本取るたびに後続が一瞬乱れる。この緊迫感は沿道で見ていて手に汗握る瞬間で、テレビ中継だけでは絶対に伝わらないと思った。

さて、ここまで走って、見て感じたことを踏まえた結論を伝えたい。東京2025の世界陸上マラソンコースは、タイムを狙うエリートランナーにとっては「程よく難しく、仕掛けどころが限られる我慢のコース」だ。大規模なアップダウンはないが、細かいターンと後半の市ヶ谷の坂が勝敗を分ける。一方で、沿道の応援が途切れない都心ど真ん中を走る体験は市民ランナーにとっても夢のように楽しく、ペースを楽しむ完走目的なら十分に走りやすいともいえる。

ただ、実際に走って「困った」と感じたのは、折り返し地点の混雑予測のしづらさだった。試走の段階で数人の仲間と走っただけでも、神田付近のコーナーはあっという間に渋滞が起きた。本番の人数規模を思うと、中盤までにポジションを上げておかないと、自分のペースで曲がれずにタイムロスを連発する可能性が高い。これはレース展開を読む力が問われる部分だ。

向いている人、向いていない人をざっくり分けるなら、前半の下りをうまく使える脚力のあるランナーや、コーナーワークが得意な人にはチャンスがある。逆に、単調な直線でリズムを作るタイプの選手はかなりストレスを感じると思う。観戦者については、とにかく人の多さに耐えられ、場所取りに前向きな人なら都心コースの熱狂を存分に味わえる。ただ、ゆっくり座って観たいという人には正直厳しく、競技場内の有料席か、カフェの窓際席を早めに予約するほうがよさそうだ。

最後に、これからマラソンを走る人も沿道に立つ人も、一つだけ忘れないでほしい注意点がある。9月の東京はまだ残暑が厳しい。世界陸上の本番は朝スタートとはいえ、日が昇ればあっという間に気温が上がり、路面からの照り返しも強い。試走のとき、銀座エリアの日陰の少なさに恐怖を感じた。帽子やサングラスは必須だし、応援する側も熱中症対策を真剣に考えたほうがいい。実際、昨年のMGCでは後半に失速する選手が相次いだ。暑さに強いかどうかで結果が大きく変わる、それもまた東京2025のマラソンコースが持つ本当の顔だと、私は走って、見て、肌で感じている。

ランニング・マンEmilia Jones

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[紹介元] マラソン速報 【実走レポ】東京2025世界陸上マラソンコースのリアルな難易度と攻略法
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