まさに人間離れした才能と努力の賜物です。
<アクサレディスゴルフ 事前情報>
◇21日
◇UMKカントリークラブ(宮崎県)
◇6545ヤード・パー72
自身2度目となる3週連続優勝がかかる鈴木愛だが、あまり得意とは感じていないコースについて聞かれると苦笑い。「風が回るからティショットとセカンド地点で(風向きが)違ったり、きょう(プロアマ)も翻ろうされた。グリーン上も、上りなのに伸びたり、下りがあまりいかなかったり。ラインも読めないしタッチも合わない」。そのやりづらさは今年も変わらないようだ。
ただ昨年こそ予選落ちしているが、過去6度の出場で結果だけを見ると悪くない大会だ。2022年は3位に入り、それ以前の4回もすべて20位台では終えている。しっかりと優勝を意識した戦いができそう。
それを後押しする改善も今週あった。先週の「Vポイント×ENEOSゴルフ」は優勝こそしたものの、ショットへの違和感を覚えていた。ただ「(今週の)月曜日にトレーニングに行った時に会った男子プロが教えてくれました」と“一発解消”したという。その男子プロとはツアー通算2勝の薗田峻輔だ。
もともと面識があり、最近ではラウンドもともにした薗田は、鈴木がショットに悩んでいることを知ると、東京のジムで『気になった部分がある』とアドバイスをくれた。「めちゃくちゃワンポイントで、『そこ?』って思う部分でした。アドレスなんですけど、プロじゃないと見ないような部分。内容は…内緒です(笑)」。違和感なく取り入れられるアドバイスが効き、悩みが払拭された。
国内女子ツアーの3週連続優勝達成者は、全美貞(07年)と19年の鈴木の2人のみ。2度目となれば史上初のできごとになる。「そこは狙っていきたい。まだ誰も(達成して)いないので。ここで予選通過を狙ってもつまらない。自分しかできないことなので、チャレンジしていきたい」。注目を集める3日間になるが、それも承知の上。前人未踏の地へ足を踏み入れる。
(文・間宮輝憲)