名言集その(5)ストロークのスピードで距離を打ち分ける 「タッチは『触る』ですから、触り方を変えればいいんです」
名言集その(5)ストロークのスピードで距離を打ち分ける 「タッチは『触る』ですから、触り方を変えればいいんです」
10年ぶりにゴルフを再開した僕は、元レーサーの坂本コーチのレッスンに挑戦中。最初は戸惑いばかりでした。
パットの基本は、手元(グリップ)を目標方向へ押し込むフォワードプレスから始まり、右手首を「くの字型」にコックしてバックストロークすること。そして、振り幅は時計の文字盤で7時から5時の一種類だけで距離を打ち分けるというのです。
「1メートルも10メートルも同じ振り幅ですか? ショートパットはともかく、ロングパットもですか?」と、思わず坂本コーチに尋ねました。僕の常識では、左右対称にヘッドを振り、その振り幅で距離を調整するものでした。
「距離感のことを『タッチ』とも言いますよね。タッチは『触る』という意味ですから、触り方を変えればいいんです。さあ、ストロークのスピードで距離を打ち分けてみてください」
坂本コーチはカップから1、5、10、15メートル地点にボールをセットしました。
1メートルのパットはカップインできましたが、5メートル、10メートルはカップをオーバーし、15メートルはショート。距離感がまったく合いませんでした。
「ボールをどれくらいの強さで触ったらカップに寄せられるのか。このタッチという感覚は言葉で教えられませんから、練習して感覚を磨きましょう」
頭では理解できても、実際にはうまくいきません。しかし、芯で打てていることは確かです。タッチは合わないけれど、ミスヒットはなくなりました。
「ストローク自体はとても良くなってきましたね。それではパット練習を終えて、次はショットのレッスンを始めましょう。スイング作りの基本はピッチングウェッジで行いますからね」
坂本コーチは謎めいた笑みを浮かべていました。
