ペイン・スチュワートは1999年に飛行機事故で亡くなりました。
第124回「全米オープン」最終日(現地時間16日、ノースカロライナ州パインハースト・リゾート&CC パインハースト No.2)は、通算7アンダー単独首位でスタートしたデシャンボーと、3打差2位タイから追ったローリー・マキロイ(北アイルランド)の一騎打ちとなりました。
4番でボギーを先行したデシャンボーに対し、1組前でプレーしているマキロイが、パー5の10番で3つ目のバーディーを奪って通算6アンダーで並びました。最終組のデシャンボーがすぐに同じ10番をバーディーで続けて1打差。緊迫した空気が張り詰めました。
12番でバーディーを決めたマキロイが再び首位に並び、続くデシャンボーはボギー。7アンダーのマキロイが単独首位に立ちました。13番でマキロイが先にバーディーを奪った時には差は2打に広がりましたが、デシャンボーも負けずにバーディーを決め、1打差で食い下がりました。
終盤は、揃ってメジャータイトルの重圧と高難度のグリーンに苦しんだ瞬間でした。パー3の15番でマキロイがグリーン奥からボギーを叩くと、デシャンボーもボギー。マキロイは16番でも3パットボギーとし、通算6アンダーで並んだまま大詰めを迎えました。
マキロイは18番でわずか60センチのパットを決められず、痛恨のボギー。1打ビハインドの通算5アンダーでデシャンボーを待ちました。
ティーショットを左のウェイストエリアに打ち込んだデシャンボーは、そこからグリーン手前のバンカーへ。しかし、ここから1メートルのスーパーショットを見せ、パーで優勝を決めた瞬間、両手でガッツポーズをして雄叫びを上げました。
ギャラリーの喝采に応えた手に握られていたのは、キャップにつけていたスチュワートのピンバッヂでした。右手でガッツポーズを決めた1999年のウイニングパットの瞬間のよく知られたポーズで、コースにある像とシルエットのものです。今は亡きヒーローと同じコースで勝った喜びがあふれました。
