国内メジャー、BMW日本ゴルフツアー選手権「森ビルカップ」の3日目(8日)が宍戸ヒルズCC西コース(茨城)で行われました。7430ydのパー71コースで、晴れた日に観衆7013人が集まりました。
後半11番から12番ティへの坂を上ると、42歳の市原弘大は「持久力はあるにはあるけど…瞬発力も、パッと振りたいときに体が追いつかない」と感じていました。しかし、この地で6年前に初優勝を果たした彼は再起のチャンスを引き寄せています。
2018年大会では最終日に5打差を逆転して初優勝。その後はタイトルに手が届いていなかった市原選手は、若手のパワーゲームを見ながらスイングをマイナーチェンジし、飛距離アップのためにウエートトレーニングやジャンプトレーニングに励んできました。
契約フリーのクラブ選びは、中古ゴルフショップで自分に合うものを吟味するスタイル。現在使っている1Wは、2018年発売のキャロウェイ「ローグ」の初代モデルで、自分でヘッドの重さを調整しています。
2019年以降、トップ10は6度にとどまっていますが、予選落ちが少なく安定した成績を残し、賞金シードを一度も落としていません。ここ最近はアプローチとパターが不調でしたが、前週の調整で復調。「なんとかなったら良いなと思っていた矢先に、いいスコアで回れた」と、この日は2イーグルを奪うなど「67」で回り、首位と3打差の10位につけました。
宍戸の難しさは身をもって知っている市原選手。「何回もプレーしてミスをして、“あそこもダメ、ここもダメ”と思うと気持ち良くできない。その中で、いかにしのぐかが試される」と語ります。経験値が蓄積されている証でもあります。「毎ホールこわごわ打っているけど、こういう難しさのほうが向いているのかな。あした頑張って、今後の自信につながれば」と意気込んでいます。あと一日、ガマンを乗り越えた先に念願のゴールが待っていることでしょう。
